働くことが最良の治療法と英国政府が発表

病欠は「早く仕事に復帰すること」で解決!?
http://www.japan-journals.co.uk/dailynews/041029/news041029_1.html

英国における病気欠勤率が記録的な数値に達している中、政府機関の健康安全局では長期の病気欠勤をしている者の多くはストレスやうつ状態、背中の痛みといった軽症の病気を患っていることが多く、このような病気は「早く仕事に復帰すること」が最良の治療法とするアドバイスを掲載したガイドラインを28日、公表したことが伝えられた。

このガイドライン発表に際し、政府の労働担当官は「現代の英国には、長期の欠勤も病気なのだから仕方ないとする風潮が蔓延している。このような風潮は変えなければならない」と主張。ガイドラインの中には、病欠の場合、なるべく早く仕事に復帰するのが効果的な治療法とする趣旨のほかに、必要以上に長く自宅にいればいるほど、病気は悪化するとの記述もあるという。

森田療法に類似した「治療法」だとおもった。「早く仕事に復帰すること」が最良の治療法だということは、イギリスにも「森田神経質」タイプのひとがいるのかしら。

とりあえず、健康安全局 Health & Safety Executive(HSE)の2004-10-27日付 Press Release を発見したのでリンク。

HSE say work is good for you
http://www.hse.gov.uk/press/2004/e04146.htm

追記

このイギリスの政府発表について、ほつまさんの感想。

健康安全局はあなたは働く方が良いと言っています。(「hotsumaのURLメモ。」2004-10-30)
http://d.hatena.ne.jp/hotsuma/20041030#p2

勤労世代の社会的退却はあちこちで問題になってるのだなあ、と。

そういえば NEET はイギリス由来の言葉だったりするそうですし……という話ではなくて、上に書いた森田療法とか森田神経質の話は的はずれだったなぁと、このほつまさんの感想を読んで思ったので追記。

欠勤しているヒトたちのパーソナリティの特徴をふまえて「なるべく早く仕事に復帰するのが効果的な治療法」であると健康安全局は PR しているとわたしは勝手にかんがえて、そういうパーソナリティの例として「森田神経質」を連想しました。しかし、この健康安全局のガイドラインのねらいは欠勤率の低下にあるだけで、べつに欠勤者に特有のパーソナリティを前提としているわけではなさそうだと思いなおしたのでした。それから無気力による欠勤もあるでしょうし、そのような無気力は森田療法とは相性がよくなさそうですし。

ただし、このガイドラインがどのようなエビデンスにもとづいた政策なのか、あるいはエビデンスが存在するのかさえ確認していないので、わたしがなにを書いても憶測にすぎないわけですが。