責任と退却

「Freezing Point」2004-09-04
http://d.hatena.ne.jp/ueyamakzk/20040904

おおくの方がご存知かとおもいますが、上記のリンク先が「コメント欄がこわい」*1状態になっているわけで。わたしもそのような状態をうみだした責任があるかもしれないので、ちょっとかんがえたことを書いてみます(自己保身になるだけかもしれないけれど)。

以下に引用する2004/09/13に dao さんが投稿された意見は基本的に正論だとおもいます。

# dao 『おかしいことはおかしいで、あやまりゃいいだけです。それをしないで、具合が悪いから、とか困っている人を・・とか筋違いじゃないですか。(中略)』 (2004/09/13 20:08)

「おかしいことはおかしいで、あやまりゃいいだけです」はその通りだとおもいます。この意見を尊重するならば、なにが「おかしい」か「おかしくない」か、そして「あやまる」か「あやまらない」かを判断するのは id:ueyamakzk さんだし、第三者が口出しするのは「筋違い」ということになるのかなと。ですから、わたしが以下で論じることが「筋違い」である可能性は否定できないので id:ueyamakzk さんのコメント欄ではなく自分のブログに書くことにします。

今回の場合、個人的には id:ueyamakzk さんにはふたつの応答責任があるのではないかとかんがえます。

  1. ぽんぽんさんが id:ueyamakzk さんから「過剰」な「誹謗」を受けたと申し立てしている件について
  2. id:ueyamakzk さんが管理するブログのコメント欄が「コメント欄がこわい」状態になっている件について

1.については、ぽんぽんさんと id:ueyamakzk さん二者間の問題だとおもいます。ですから、たとえば dao さんのように「中傷とは言えない指摘を過剰に中傷して削除した事をお詫びと訂正をすればいいだけです」と第三者が「中傷とは言えない指摘」や「過剰に中傷して削除した」といった判断をくだすことは筋違いではないかと個人的には感じています。

わたしが2004/09/05にコメント欄でつぎのように投稿したのも、当事者どうしの問題に第三者であるわたしが口をはさむべきでないと判断したからです。

matuwa 『(中略)ueyamakzk さんのコメントがぽんぽんさんへの「過剰」な「誹謗」にあたるかどうかは「公開討議場」のルールとは別問題という気がするので発言をさしひかえます。』 (2004/09/05 19:22)

ぽんぽんさんからの申し立てを受けとめたうえで id:ueyamakzk さんは謝罪なり申し開きなりをおこなうだろう。そのような id:ueyamakzk さんに対する「期待」や「信頼」をわたしはもっているから上記のようなコメントを投稿したのでした。つまり id:ueyamakzk さんの行動を「待つ」ことにしたわけです。

この id:ueyamakzk さんに対する「期待」や「信頼」というのは、結局のところ id:ueyamakzk という人格に対する「期待」や「信頼」なのだとおもいます。「匿名」の批判に対してとまどってしまうのは、このような「期待」や「信頼」がないところからコミュニケーションを始めなければならないからかなという気がします。友好的態度ならまだしも批判的態度を向けられると、すくなくともわたしなら緊張がはしってしまう。

自分が投稿したコメントをあらためて読み返してみると、ぽんぽんさんに対して「★読んでくださる方々へ★」が「公開討議場」のルールであることを認めさせようとしている。これは明文化されているルールであれば有無を言わせずぽんぽんさんを「説得」できると判断したからですね。ぽんぽんさんのような「匿名」だと人格がみえないので相手に対して「期待」や「信頼」を抱いていいのかよくわからない。だから「待つ」というコミュニケーションではなく「説得」の手法で早急に問題解決をはかったわけです。

話がそれてきたので2.へ。1.とも関係するのだけれど、わたしは id:ueyamakzk さんの行動を「待つ」ことにした。けれども、いまのところ id:ueyamakzk さんの行動がみられないので「コメント欄がさらにこわい」状態になってしまったのではないかと。そして、べつに2ちゃんねるの人たちと対決する必要はないけれども、自分の管理しているサイトが「コメント欄こわい」状態になった場合にはなんらかの行動をとる責任があるのではないかと個人的にはかんがえているわけです。こんなことを言うことが、なんだか自分で「ブログ管理人としての自分」の首をしめているような気もするけれど(苦笑)。

まぁ、そんな「責任」から id:ueyamakzk さんが逃げ出したくなる気持ちもわかるんですよね。責任ある状況から退却したくなるのは、まさにひきこもり当事者・経験者の行動パターンだとおもうし。だから、現在の「Freezing Point」の状況は、ある意味で非常にひきこもり系ブログらしいのかもしれない(笑)。

けれども、責任ある場所、責任をはたすことができる場所にたどりつくことができた運のよいひきこもり当事者・経験者は、できることならば自分に与えられたその責任をはたしたほうがいいと個人的にはおもう。仕事の場であれ、ネットでのサイトやブログ運営といった場であれ。なぜなら、それが責任をはたす場所がなくてなかなか自信を獲得することができない当事者の手本というか見本のようなものになるかもしれないから……。というか、こんなことは id:ueyamakzk さんに対してではなく、


ま ず 自 分 自 身 に 言 う べ き こ と な の だ が。


最後にまとめるならば、徹底的に「無責任」を演じるのは勝山実だけで十分だ、ということ。上山和樹には責任をはたすひきこもり当事者・経験者を演じてほしい、そんな「期待」や「信頼」を勝手にいだきながらわたしは id:ueyamakzk さんを「待つ」ということでしょうか。

関係ないけれど、勝山実も『ビッグイシュー』の取材を受けていたような気が。そんなわけで、ひきこもり当事者・経験者としての上山和樹と勝山実の立ち位置のちがいが楽しみな『ビッグイシュー 日本版』第13号?です。

*1:「コメント欄がこわい」とはなにかについては、とりあえず id:hotsuma:20040914#p3 が参考になるかもしれません。じつは、わたしもあまり理解してなかったりしますが。