臨床心理士さんの登場です

「第1回 母親の過干渉がなくなったとき」(臨床心理士・金盛浦子)
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/kokoro/century/news/20040422org00m100030000c.html

毎度おなじみの「MSN-Mainichi INTERACTIVE こころの世紀」。今度は、東京心理教育研究所所長で臨床心理士の金盛浦子センセイがひきこもりについて語っていらっしゃるようです。

「東京心理教育研究所所長」や「教育研究所所長」といった専門家の方たちは、臨床心理学や教育学といった体系的な学問知識にもとづいて「ひきこもり」を解釈し、専門家としてひきこもりについて発言している(はず)。そのような専門家の発言のなかに当事者にとって納得できない部分があったとしても、世間に向けて発信される情報の大半が専門家によるひきこもり論ばかり……。そんな状況を目の当たりにすると、臨床心理学や教育学や精神医学といった学問知識とはちがう当事者の知を発信する「当事者学」が必要だという主張に対して「そうかもしれないなあ」という気持ちになります。

けれども、当事者といっても個々の状況はちがう。だからある当事者が自分の体験にもとづいて発言した内容が、ほかの当事者にとっては納得がいかず当事者のあいだで意見が異なるという事態も当然のように起こりうる。そしてこのような事態にどう対処すればよいのか、わたしにはよくわからない。だから「当事者学」といってもそれは一部の当事者の状況や利害を反映したものになってしまうのではないか……このような気持ちもあったりするのだけれど。