GSK、必 死 だ な?

内気か対人恐怖症か?(良いカウンセラー悪いカウンセラーBLOG、2004-10-27)
http://blog.goo.ne.jp/conselor/e/cfddce08c6b23fd6f75f116a3eda69d5

アメリカの精神科医には対人恐怖症と内気の境界線が曖昧なために、製薬会社につけこむすきを与えていると指摘する。彼らによれば内気な性格をさも「病気」であるかのように宣伝している事例が多いと言う。製薬会社が2003年度に躁うつ病や対人恐怖症の治療薬の宣伝に費やした費用は総額17億ドル以上。

食品医薬品局(FDA)は2004年に製薬会社の対して対人治療薬として認可されている抗うつ剤「パクシルCR」のTVCMの打ち切りを勧告。FDAは「治療の必要のない内気な人と対人恐怖症の人との区別の混乱を招いた」と非難。対人恐怖症は決定的な診断方法がなく、専門医の主観で判断される場合も多い。

宣伝費のほうは「17億ドル」のイメージがわかないので放っておきますが、「CM の打ち切りを勧告」が気になったので調べてみました。すると FDA のサイトで、つぎの2004年6月10日付 Warning Letter(PDF ファイル)がみつかりました。
http://www.fda.gov/cder/warn/2004/MACMIS12439.pdf

ざっと読んでみましたが「Paxil CR」のテレビ CM に関する FDA から GlaxoSmithKline 社(GSK)への公開質問状といった感じの勧告です。この CM の問題点について、たしかに Warning Letter にはつぎのような指摘があります。

The TV ad does not convey that Paxil CR is indicated only for patients with a disorder characterized by a marked and persistent fear, in which exposure to the feared situation almost always provokes anxiety that may approach the intensity of a panic attack. Overall, the TV ad suggests that Paxil CR therapy is appropriate for patients with lesser degrees of performance anxiety or shyness, which do not generally require drug treatment.

この Warning Letter はこちらで HTML 化されていますが、FDA で公開されている PDF ファイルのほうには問題になったテレビ CM の画像がついてます。