成熟とは……

中井久夫山口直彦『看護のための精神医学』医学書院(ISBN:4260331167)。あらたに索引のついた第2版というか改訂版がでたようですが、ここでは第1版より引用。

成熟とは,「自分がおおぜいのなかの1人(ワン・オブ・ゼム)であり,同時にかけがえのない唯一の自己(ユニーク・アイ)である」という矛盾の上に安心して乗っかっておれることである。(180ページ)

鷲田清一がいろんなところでこの文章を引用していたけれど、かれは引用元のページを明記してなかった。だからこの一文が本書のどこに記載されているのかずっと気になっていたところ id:anhedonia:20040911#p3 さんが引用元ページを明記して紹介されていたのでおどろいた。

そういうわけで、この「成熟とは……」が『看護のための精神医学』第1版の180ページ、節でいえば「単純恐怖症」のなかに書いてある一文だということがようやくわかったのでした。