『ひきこもりカルテ』

内田千代子『ひきこもりカルテ:精神科医が語る回復のためのヒント』法研ISBN:4879543810

精神科受診のすすめが基本的主張。うつ病統合失調症の症状との区別が重要であり、向精神薬がひきこもりの症状緩和に役立つという観点から精神科受診をすすめる。ただし薬物療法以外にも、認知行動療法や当事者家族への家族システム論的介入といった治療法も紹介している。ひきこもりと自己愛の関連を指摘。摂食障害や出社拒否する会社員の事例をとりあげているのも特徴。

精神保健関連のひきこもり本では、

  1. 統合失調症発達障害による症状と区別したうえで
  2. ひきこもりの背景に自己愛(誇大した自己イメージ)を指摘し、その自己愛の原因のひとつとして母子密着をとりあげる

この2点が定番になった印象。

というわけで、自分自身の自己愛についてかんえてみると……。このように公開の場で日記を書くことも、誇大した自己イメージの周囲への誇示なのかしら。