『ひきこもる、おとなたち』

仲村啓(著)・長縄献(監修)『ひきこもる、おとなたち:ひきこもりは思春期だけの問題ではない! 誰にでもひきこもりは起こりうる。』VOICE、ISBN:489976023X

いきなり、ひきこもり本ですか……。しかも [引きこもり] よりは [ひきこもり] かしら、と考えたあげくにカテゴリーまで用意しちゃってるし…。

ひきこもりをうつ病統合失調症による内因性精神疾患型と、それ以外の非内因性精神疾患型のふたつに分類。そして後者の非内因性精神疾患型のひきこもり(人格障害神経症による)の背景には病的なナルシシスムがあるというのが本書の基本的主張(万能的で誇大した自己イメージのせいで、病的なナルシシスト(=ひきこもっている本人)はきびしい現実世界から逃避して身動きがとれない)。ひきこもり当事者への対処法も簡単に紹介。

監修者自身のひきこもり体験も掲載。それは浪人中にひきこもって、大学入学後に交際した女性に癒されたというエピソード。このように10代であれば、大学受験がひきこもりから抜け出すキッカケになる(こともある)。それでは20代以上の「ひきこもる、おとなたち」は、どんなキッカケがつかえるのだろう。