ブログ選

例の『ユリイカ』ブログ特集のお話。

http://d.hatena.ne.jp/nopiko/20050329#1112048066

上山さん(id:ueyamakzk)ところも読んだがコメントは差し控えますw id:matuwaさんに期待w

そのようにおっしゃられましても、ユリイカの話はあれ以上展開するつもりはないので……という心づもりだったのですが、

http://d.hatena.ne.jp/ueyamakzk/20050328#p3

【追記: できれば「対案」を示してもらえるとうれしいな。 「自分なら、この10個を、こういう評価基準設定において選ぶ」というような。 → ネット上の延長企画として考えてみても面白いかも。】

このように上山さんからダメ出しされてしまいましたので、ちょっとだけユリイカ関連の話を展開してみます。


ユリイカ』掲載のひきこもり・ニートブログ選は、ブログの評価基準について「あ〜でもない」「こ〜でもない」と理屈をこねくりまわしているところに上山さんらしさが一番でていたとおもう。そして、あれだけ理屈をつけてもったいつけたところで選びだされたブログがあれだけという結論に対して「それだけかよっ!」とツッコミをいれるのが正しい読者の役目なんだとおもう。

こういう企画には、選出基準や評価基準の論理的一貫性のようなものはなくてもかまわないとおもう。たとえば「私の体を通り過ぎていったブログたち」みたいな、わけのわからない選出理由でもかまわないではないかと。結局のところ、その分野に面識のない読者に対しては、選者が普段どんなブログを読んでいるのかわかればそれでよい。またそのジャンルについてよく知っている読者に対しては、そんな読者も納得させるようなラインナップのブログが選出できていればよい。

というわけで、以下「私の体を通り過ぎていったひきこもり・ニートブログたち」10選(ひとことコメントつき)。

  • Freezing Point
    • ひきこもり経験者。この長文だらけのブログを語らずしてひきこもり・ニートブログについて語ることはできない。
  • http://dumb.s54.xrea.com
    • ひきこもり当事者。今後も伝説のブログとして語りつがれてゆくであろう。
  • http://oroshi.jugem.cc/
    • 当事者(現在は経験者といったほうが適切か)のパートナー。ひきこもり当事者・経験者のパートナーが直面しがちな苦労話が満載。
  • 真性引き篭もり
    • 超人気ブログ。負け犬の遠吠えといった芸風だが、狂犬につき注意。


つぎのふたつは、なくなってしまったブログ。消滅しているので、ちょっとだけくわしいコメントをつけてみる。

  • 三十路男の社会復帰日記
    • 30代無職者の就職活動の記録。就労開始にともないブログ更新終了。このブログでもっとも印象にのこっているのは、採用面接の担当者が偶然にもブログ読者だったという奇跡的なエピソード。跡地あり。
  • ひきこもりのスレっぽいブログ
    • デザインが2ちゃんねる風で、のび太ドラえもんのび太のママのアスキー・アートによる物語というエントリ構成。のび太がひきこもり当事者という設定になっており、のび太の台詞が当事者の葛藤をリアルに表現。しかしながらブログ作者がおそらく女性だったのであろう、のび太の性的行動・性的妄想にはすこし不自然なところもあった。


──うーん、ブログ10選には1個たりない……。ひきこもり・ニート研究者のブログがないので、http://slowlearner.oops.jp/blog/http://na-nashi.seesaa.net/ のどちらかを選んでお茶をにごしておきましょうか。アカデミズムには当事者を食い物にして好き勝手なことを言ってしまう面があるとおもう。ブログというメディアにはそんなアカデミズムのいやらしい部分がうつしだされやすいような気がするので、研究者のブログも選んでおくべきかもしれないとおもったので。